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気功のはなし

気功を身近に取り入れましょう!

五官と五臓

 

東洋医学では、身体の五官と五臓には密接な関係があり、五官の働きを観察することで五臓の健康状態を知ることができるとされています。


東洋医学でいう五官とは、口、目、耳、鼻、舌のことで、五臓とは、心、肝、脾、肺、腎のことです。

 

黄帝内経』では、心臓は舌を、脾臓は口を、肺は鼻を、肝臓は目を、腎臓は耳を開くとされています。つまり、五官の異常を観察することで、心臓、肝臓、脾臓、肺、腎臓の病変の可能性を知ることができるのです。

 


耳は腎臓の窓


腎気は耳とつながっていて、腎が調和すると五音を聞くことができます。つまり、腎の気が十分ある人は、よく聞こえるということです。病態としては、腎精(生命エネルギー)が不足すると脳髄が不足し、めまい、耳鳴り、難聴などの症状が出やすくなります。また、高齢者の難聴や聴覚障害などの老化現象も、高齢者の腎気の弱さと密接に関係しています。したがって、耳の悪い人は、腎臓の気を補うことを考慮するとよいそうです。

 

舌は心の窓

心が舌と調和していれば、舌は五味を知ることができ、また、舌は心の機能状態を敏感に反映することができるのです。心に陽の気が不足すると舌が太く柔らかくなったり紫色になり、心に陰の気が不足すると舌が赤く鮮やかになり、心が血に不足すると舌が黒くなり、心が炎症を起こすと舌が赤く痛くなり、心に血が詰まると舌が紫や黒くなったりあざができ、心の働きに異常があると言語障害が起こり、言葉が不明瞭になったりするそうです。



目は肝臓の窓

視力の良し悪しは、肝の気の消耗と滋養に左右されます。漢方では、肝は血を貯蔵し、血は目の活動にとって最も直接的な物質的基盤であるため、肝血の強弱は視覚機能に直接影響することになります。肝血が不足すると、目に栄養が行き渡らないので、目がしょぼしょぼして、視界が悪くなり、夜盲症になったりするそうです。



鼻は肺の窓


肺は鼻とつながっていて、肺が鼻と調和していれば、鼻は匂いを知ることができます。肺は呼吸器の主な臓器であり、鼻は呼吸の入り口です。 したがって、鼻が換気と匂いという正常な機能を果たすためには、肺の気の調和に頼り、スムーズに呼吸することが必要です。また、肺の働きは、鼻に栄養を与え、その流れをスムーズにし、鼻の病気を予防することです。肺のある種の病気は、鼻にも反映されることが多いのです。肺が風寒の影響を受ければ、鼻が詰まる、鼻水が出る。肺が乾燥して暑ければ、鼻の穴が乾くことになる。逆に、鼻に上記のような異常な変化が見られる場合は、肺に病気があると推察されます。



口は脾臓の窓


口と唇は脾臓の臓器です。唇は口と一体のもので、脾臓の外的表現と考えられています。脾が健やかで元気、気血が充実していれば、口や唇に栄養が行き渡り、唇は赤く潤い、脾が健やかでなく気血が不足していれば、唇に栄養が行かず、唇は青白く、あるいは縮んで黄色くなります。食べ物の味や食欲も脾臓の運搬機能と密接な関係があり、口が青白く味気ない、唇に艶がない場合は、脾の気血が不足している場合がほとんどで、口が粘っこい、食べものが美味しくない、口が甘い場合は脾と胃が湿って熱くなっている場合が多く、口が酸っぱい場合は肝と脾が調和していない、唇が腫れて痛い場合は脾が熱を持っている場合が多くなっています。

 



このように五官と五臓六腑は関係が深いので、病気の症状から身体をケアしてあげることが大切かと思います。病状がどんどん深刻になる前に身体の異常に注意を払ってあげたいですね。

百度参照)