握固(中国語読み ウオグー)
「握固」は親指を薬指の付け根において指4本を握るこぶしのことです。太極拳をしている方は親指が指4本の外側なので、違和感を持たれるかもしれません。
北京で講習を受けた時に、「握固」は生まれてきた赤ちゃんは親指を中にして手を握っているし、とても自然な形ですと聞きました。
健身気功 八段錦 第七式≪攢拳怒目増気力≫、健身気功 易筋経 第九式≪青竜探爪勢≫に「握固」が出てきます。
何故、薬指の付け根に親指を置くのでしょうか?
古代人はそこが肝臓と魂が通過する場所と信じていました。中医学の理論も「肝臓が握ることを支配する」とあります。新生児の肝の気はとても満ち足りていて、それを保存し魂を固めるように本能的にこぶしを固く握りしめています。人の人生が終わった時は肝の気と魂を失い、握りしめた手を放すのです。
最初は普通のこぶしと「握固」を間違えないようにだけ気を遣っていましたが、調べてみると面白い話があるのですね。